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星の谷の住人たち|#12 魚座さんと、月の光につつまれる夜
🌙 星の谷の住人たち
ここは、内なる世界に広がる『 星の谷 』𓂃⋆
12人の星座が、それぞれのリズムで暮らす場所
星座同士にも人間関係のように
じつは“ちょっとした関係性”があります
ぜひこの場所で星たちの関係性を
物語で感じてみてくださいね
🍿 星の谷が初めましての方へ
まずは、はじまりの物語をお読みください
[星の谷はじまりの物語へ]
🏕 今回は──
冬と春の間に生まれた
魚座さんが主役
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
〜 登場する星たちの関係性 〜
・蟹座さん:調和/120度
価値観が似ていて安心できる存在
・乙女座さん:補完/180度
正反対だけど深くつながれる存在
・射手座さん:緊張/90度
ちょっとムッとすることも...
でも、刺激をくれる存在
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
📚#12:魚座さんと、月の光につつまれる夜
星の谷のはずれ、湖のほとり──
満月の日、魚座さんは小さな書斎で
夢の続きを綴っていた
「これは、たぶん…あの人の気持ちだな」
誰かの涙の余韻
言葉になる前の想い
誰にも頼まれていないけれど
魚座さんはそれを受けとっている
書きあげた詩は
新聞の小さなコラム欄にそっと差し出す
そして、いつものように
最後にひとこと添えておく
* * *
今夜、湖に月の光がかかります
“心のサウナ” そっとひらきます
ととのうかどうかは、月しだい𓂃𓈒𓏸
* * *
夜空に満月が輝くころ
魚座さんは湖へと向かった
月の光をたどって
ひとつひとつ石を並べながら
やわらかく語りかける
「今日はこの子が真ん中かな」
石たちはうれしそうに月光浴していた
キャンドルに火を灯すと、
水面がやさしくきらめく
──それはまるで、月のしずくのようだった
𓂃
「今日はちょっと冷えるから、
ひざ掛け持ってきたよ」
そう言って現れたのは、蟹座さん
水筒に入ったハーブティー
マイキャンドル、ヨガマット──
さすが “心のサウナ”の常連である
「これがないと、
わたしの一ヶ月は はじまらないの」
そうつぶやいて、静かにヨガマットを広げる
魚座さんが ふと話しかける
「今日のハーブティー、月のハーブなんだね」
蟹座さんはにこっと笑って
湯気のたつカップをそっと差し出した
「はいどうぞ……あなたもゆっくりしてね」
魚座さんはうれしそうにカップを受け取った
𓂃
そのあとすぐに、乙女座さんがやってきた
手にはきれいにラベルが貼られた紙袋
────
月光浴ブレンド:ハーブ3種入り
(カモミール+レモンバーム+ローズ)
────
「“心のサウナ”って書いてたから、
ドライハーブ持ってきたよ」
「……蒸すのは、気持ちなの」
魚座さんのひとことに
蟹座さんが吹き出しそうになっている
乙女座さんは、少し首をかしげていたけれど
魚座さんがすぐにフットバスを用意して
ドライハーブを浮かべてくれた
蒸気と香りに包まれながら
乙女座さんは静かに月を見上げた
𓂃
最後にやってきたのは、射手座さん
「来るつもりなかったけどさ
歩いてたら、足が勝手にここに向いてた」
そう言って、草の上にごろんと寝転ぶと
胸ポケットから、小さな袋を取り出した
「これ、旅で拾った“星のカケラ”
願いが叶うって言われてたけど……
何を願えばいいかわかんなくてさ」
魚座さんは“星のカケラ”を受け取り
しばらく目を閉じて、ぽつりとつぶやいた
「……この子が、ここに連れてきてくれたのね
願ってなくても、ほんとうに欲しいものって
ちゃんと届くのかもしれないよ」
射手座さんは、ふっと笑う
「たしかに……癒やされたかったのかも」
その横顔には、いつもの自由なまなざしと
言葉にならないやわらかさがにじんでいた
𓂃
星の谷のはずれ、湖のほとり──
満月の夜だけ そっとひらかれる、“心のサウナ”
それぞれが、それぞれのままで
月の光のもとにあつまる夜
魚座さんの不思議な空気につつまれながら
星の谷の住人たちは
不思議と心がかるくなっているのでした𓂃𓈒𓏸
星と月とくらす Yuri
𓂃
📗 星の谷|キャラ図鑑
Pisces
夢と音をあつめるひと
夢の中でも、会話ができる
言葉になる前の気持ちを受けとる
▪︎趣味
お昼寝(夢の続きを見にいくのが日課)
お気に入りの石と一緒に月光浴する
▪︎元気になる色
ミストブルー、シェルピンク
▪︎癒されるアロマ
ジャスミン、ローズウッド、ミルラ