星よみコラム

2025-05-30 18:30:00

星の谷の住人たち|魚座さんと、月の光につつまれる夜

魚座さん.PNG


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🌙 星の谷の住人たち

ここは、内なる世界に広がる『 星の谷 』𓂃⋆
12人の星座が、それぞれのリズムで暮らす場所

🕯 星の谷のはじまりのお話しは こちらから

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🌕 星たちの関係性を、物語で感じてみよう𓂃

星座同士にも人間関係のように
じつは“ちょっとした関係性”があります

心地よく響きあったり
真逆だけど惹かれあったり
ときにはすれ違ったり──

読んでいくうちに
星たちの“関係性”も感じてみてくださいね𓂃𓈒𓏸


今回は──
❄️冬と春の間に生まれた、魚座さんが主役

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♓︎ 魚座さん|夢と音をあつめるひと

〜 星の谷の詩人 〜

星の谷の幻想的な湖のほとり──
そこには魚座さんの小さな暮らしがある

現実と夢のあいだを、ふわふわ歩きながら

水面に月がひかる夜は、
ボートに寝転び 空を見上げる

そして、昨日の夢の続きをたしかめる

詩や音、香りや夢──
ことばになる前の“なにか”を集めては

誰かの想いにそっと寄り添う

いちばん揺れてる誰かに
自然と共鳴しては

「まだ手を離したくない」って
思ってしまうのは、きっと彼女

感情があふれて、迷子になったり
その想いが、いつのまにか
村をカオスに巻きこむこともある

だけど、その寄り添う手に
救われる誰かがいるのも、たしかなこと

今日もまた──
魚座さんからあふれだした想いが
谷のどこかを やさしく包みこむ𓂃𓏸


𓂃

🌿 魚座さんの小さなプロフィール

⋆特技⋆
夢の中でも、会話ができる
言葉になる前の気持ちを受けとる
(誰の気持ちだったか、迷子になることも)

⋆趣味⋆
お昼寝(夢の続きを見にいくのが日課)
満月の夜は、お気に入りの石を月光浴させる  
(ついでに自分も浄化)

⋆元気になる色⋆
ミストブルー、シェルピンク

⋆癒されるアロマ⋆
ジャスミン、ローズウッド、ミルラ

𓂃

🏕️ 星の谷のワンシーン

〜 今回、登場する星たちの関係性 〜

◎ 蟹座さん:価値観が似ていて安心できる存在
 (調和/120度)
  
◎ 乙女座さん:正反対だけど深くつながれる存在
 (補完180度)
  
◎ 射手座さん:ちょっとムッとすることも...
  でも、刺激をくれる存在(緊張90度)

さて、どんなふうに関わっているか
物語の中で感じてみてください𓂃𓈒𓏸

𓂃

🍿 星の谷をのぞく前に𓂃

この物語に出てくるキャラたちは 
星座(サイン)の特徴を
純度100%・生搾り(!?)で描いております𓈒𓂂

現実のわたしたちは  
いろんな星(天体)の性質が混ざり合って生きているので

「いや、私こんな性格ちゃうねんけど!?」
と思っても、ご安心を^^

星の谷では
各サインの“純粋なテンション”だけで  
ゆるっとお届けしています

どこかに、自分のかけらが見つかるかも ──  
そんな気持ちで、のんびり読んでもらえたらうれしいです◎


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📚『 魚座さんと、月の光につつまれる夜 』

星の谷のはずれ、湖のほとり──
満月の日、魚座さんは小さな書斎で
夢の続きを綴っていた

「これは、たぶん…あの人の気持ちだな」

誰かの涙の余韻
言葉になる前の想い

誰にも頼まれていないけれど
魚座さんはそれを受けとっている

書きあげた詩は
新聞の小さなコラム欄にそっと差し出す

そして、いつものように
最後にひとこと添えておく

* * *

今夜、湖に月の光がかかります
“心のサウナ” そっとひらきます
ととのうかどうかは、月しだい𓂃𓈒𓏸

* * *



夜空に満月が輝くころ
魚座さんは湖へと向かった

月の光をたどって
ひとつひとつ石を並べながら
やわらかく語りかける

「今日はこの子が真ん中かな」
石たちはうれしそうに月光浴していた

キャンドルに火を灯すと、
水面がやさしくきらめく

──それはまるで、月のしずくのようだった



「今日はちょっと冷えるから、
 ひざ掛け持ってきたよ」

そう言って現れたのは、蟹座さん

水筒に入ったハーブティー
マイキャンドル、ヨガマット──

さすが “心のサウナ”の常連である

「これがないと、
 わたしの一ヶ月は はじまらないの」
そうつぶやいて、静かにヨガマットを広げる

魚座さんが ふと話しかける
「今日のハーブティー、月のハーブなんだね」

蟹座さんはにこっと笑って
湯気のたつカップをそっと差し出した

「はいどうぞ……あなたもゆっくりしてね」

魚座さんはうれしそうにカップを受け取った



そのあとすぐに、乙女座さんがやってきた

手にはきれいにラベルが貼られた紙袋
────
月光浴ブレンド:ハーブ3種入り
(カモミール+レモンバーム+ローズ)
────

「“心のサウナ”って書いてたから、
 ドライハーブ持ってきたよ」


「……蒸すのは、気持ちなの」

魚座さんのひとことに
蟹座さんが吹き出しそうになっている


乙女座さんは、少し首をかしげていたけれど
魚座さんがすぐにフットバスを用意して
ドライハーブを浮かべてくれた

蒸気と香りに包まれながら
乙女座さんは静かに月を見上げた



最後にやってきたのは、射手座さん
「来るつもりなかったけどさ
 歩いてたら、足が勝手にここに向いてた」

そう言って、草の上にごろんと寝転ぶと
胸ポケットから、小さな袋を取り出した

「これ、旅で拾った“星のカケラ”
 願いが叶うって言われてたけど……
 何を願えばいいかわかんなくてさ」

魚座さんは“星のカケラ”を受け取り
しばらく目を閉じて、ぽつりとつぶやいた

「……この子が、ここに連れてきてくれたのね
 願ってなくても、ほんとうに欲しいものって
 ちゃんと届くのかもしれないよ」

射手座さんは、ふっと笑う
「たしかに……癒やされたかったのかも」

その横顔には、いつもの自由なまなざしと
言葉にならないやわらかさがにじんでいた



星の谷のはずれ、湖のほとり──
満月の夜だけ そっとひらかれる、“心のサウナ”

それぞれが、それぞれのままで
月の光のもとにあつまる夜

魚座さんの不思議な空気につつまれながら

星の谷の住人たちは
不思議と心がかるくなっているのでした𓂃𓈒𓏸


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次回からは、
星の谷の「12の場所」ご案内します𓂃

また、静かな村の風景のなかでお待ちしています🕯


星と月とくらす Yuri 


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